1973年に文学座に書き下ろされ発表された「熱海殺人事件」は、
つかこうへいの代表作である。
紀伊國屋ホールでの「熱海殺人事件」だけは、
つかこうへい自身の手によって上演され、
「ザ・ロンゲストスプリング」
「モンテカルロ・イリュージョン」などと変化し、
つかこうへい亡き後も、岡村俊一氏の手によって、
その遺志が受け継がれてきた。
そして、47年目となる2020年。
令和初の「熱海殺人事件」は、若手実力派俳優と、
次代の演劇界の一角を担う存在となった演出家 中屋敷法仁により、
「熱海殺人事件」を「改竄・熱海殺人事件」とし、
伝統ある枠組みに挑んだ。